私が新卒で入った会社はブラックで、どうにかがんばりたいと思いましたが、精神的にも体にもダメージがありすぎて、転職を決めました。
ブラック企業のなにがすごいかって、転職をさせないためにあらゆる手段を使ってくること。
働くだけではなく、退職するだけでも一苦労なんですよね。
そんな私の第二新卒としてブラック企業と戦った記録をお見せします。
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新卒時は未曾有の就職氷河期!仕方なくブラック企業に入社
私が就活をしていた年は、いわゆる就活氷河期で、どんなにエントリシートを送っても、面接に行っても不採用ばかりでした。
それでも受かっている人はいるわけで、そんな人たちに負けないようにと、歯を食いしばって就活を続けることに。
卒業するころには、一社から内定をもらっていましたが、エンタメ要素の強いアミューズメント系です。
何年かがんばって転職すればいいと思い、一抹の不安を感じながら、とりあえず入社を決めたことが戦いの始まりでした。
ブラック企業での灰色の日々で退職・転職者続出
初めての社会人生活は、新卒の研修から始まりました。
研修と称して半年間ほど拘束されるのですが、なぜか毎朝寺での座禅をさせられます。
よくわからない座禅が済むと、昼間は体力づくりのために10キロのランニングをさせられる毎日。
午後からは座学をして、夕方から会社の理念の暗記テストを行うのですが、半年のこのヤバ過ぎる研修で退職する同期が続出。
店舗業務も超絶ブラック
研修が終われば店舗での業務がスタートになるのですが、その業務もかなりブラックでした。
朝9時から出社し、終電で帰るのが当たり前の毎日。
初めての仕事なわけですから、もともと店舗で働いているアルバイトより動けないのは当たり前なのに、使えない社員だと暴言を浴びせられ続ける日々が続きます。
それでも3年はと思い、転職を何度も考えながらも歯を食いしばってがんばりました。
1年も経つと、ルーチンにもすっかり慣れてきたのですが、休みもほとんどなく働かされる日々に、少しずつ体が蝕まれていくのです。
ほぼ鬱の一歩手前で、店舗に着くと涙が止まらなくなり、吐き気を催すようになるほど。
これまで何度も転職を考えてはきましたが、さすがに本気で考えはじめます。
もう無理..ブラック企業からの転職を決めた理由
体に異変が出て、メンタルがやられるのに時間はかかりませんでした。
このまま働いていては、私が廃人になってしまう!そう思って、転職活動を決意しました。
もう心も体も限界だったことが、このブラック企業からの転職を決めた理由だったのです。
店舗の店長に転職の旨を伝えると、びっくりするような返事が返ってきます。
『大丈夫だ以上、そんなの気のせいだよー。慣れたらそのうちおさまるよ!』
こっちはお店に来るだけで涙が出るほど苦しんでいるのに、軽過ぎる回答におどろきを通り越し、呆れさえ出てくるほどで、そのあとは怒りすら感じたことを覚えています。
もうここにいるのは辞めようと決めた瞬間でした。
転職を決断するとあとは早い
転職をすると決めれば、あとは行動あるのみです。
どのみち心が会社に行くのを拒否していたので、有休を消化して、そのまま辞めることにしました。
アミューズメントの会社からは、なんとか思いとどまって欲しいと何度も言われ、なかなか退職届を受理してくれませんでしたが、今思えばこれもブラック企業の常とう手段なんですよね。
本来なら法律で退職届の受理は拒否できないそうですが、わざと受け取らずに、何もわからない若手を縛り付けていく、というよくある手口だそうです。
そこで精神科医から医療証明を出してもらい、退職させてもらうよう迫りました。
ようやく退職できて、心からホッとした自分がいたことを覚えています。
そしてその晩、久しぶりにゆっくりと眠れたことは、この先もずっと忘れることはないでしょう。
ブラック企業を退職後は第二新卒として転職エージェントを活用
一週間ほど体を休ませてから、本格的な転職活動をスタートしました。
転職エージェントとハローワークに登録したり、インターネット上で職探しをする毎日。
そのころは今ほど第二新卒の採用は多くなく、それよりも中途採用した方が即戦力になると考える企業ばかりでした。
また、前の会社を1年半で辞めた私は、かなりマイナスで捉えられることが多かったのです。
それでもなんとかしなくてはいけない!
イチから自己分析をして、自分の強みはなんなのか、入社する会社での譲れない点を徹底的に考えました。
当たり前ですが、ブラック企業に勤めたから辞めただなんて、そんな理由ではどこも採用してくれませんからね。
ブラック企業で1年半がんばったから忍耐力は強い。
「土日祝日くらいは休みたいし、残業するならしっかりと残業代をもらいたい。」
「昔から語学が好きで、アメリカに留学していたから、英語は得意である。」
そのように、自分の強みや得意なものを書き出しては、希望する会社で当てはまるかどうか考慮しました。
半年後に希望する会社へ転職!もちろんブラック企業ではありません
それから半年間、あっちこっちに面接行ったり、履歴書を送ったりして、転職活動をがんばってきました。
そしてついに、希望する会社からの合格連絡が来たのです。
採用のポイントは、ブラック企業にいたにも関わらず、その企業のことをポジティブに話せたから、なんですって。
そして強みである英語を使って、海外からものを輸出入する貿易関係の仕事につくことができました。
海外との時差があるので、残業はほぼなく毎日定時帰宅しています。
甘えとブラック体質は違う!ヤバイ企業ならすぐに辞めても大丈夫!
ひとつの会社に最低3年はいるべきだと言う人がいますが、メンタルや身体的な辛さを感じたなら辞めてしまっていいと思います。
そのあとの人生設計をきちんと考えられれば、あなたは何回でもやり直せると思います。
第二新卒は即戦力はなくとも、1つ目の会社で新卒研修をしているのでビジネスマナーは覚えているはず。
その分の研修費用を浮かせられるので、転職先の会社にも利点があります。
また若さがあるので新しい仕事をすぐ覚えられるということで、採用してくれる会社は増えているのです。
転職活動が長引くと不安になりがちですが、自分の強みを信じてがんばれば必ず報われる日がきっとくるでしょう。
自分に合った会社で無理なく活躍して、いい社会人生活を過ごてください。
最後にブラック企業で消耗し尽くした私からひとこと。
「石の上にも三年なんて言葉、気にしない方がいいですよ!!」
あなたの転職活動がうまくいくことを心から願っています。