第二新卒の履歴書とエントリーシートは、新卒採用の時と同じような感じで書けばよいのでしょうか。
それとも何か工夫をして書かなくてはいけないのでしょうか。
転職での履歴書ははじめてなので、どうしても迷ってしまいますよね。
ですが安心してください。第二新卒の履歴書とエントリーシートの書き方にはコツがあります。
この記事では、人事の目線で「第二新卒のメリットを最大限に活かしたエントリーシートの書き方」を伝授します。
最後まで読んでいただき、履歴書とエントリーシートの書き方をマスターしてください。
Contents
新卒と第二新卒の履歴書・エントリーシートの違いとは?
新卒の場合と第二新卒の場合で、履歴書の書き方はそこまで変わりません。
ですが以前とくらべると、職歴や事情が違う分、新卒のときとは違った書き方やアプローチが必要です。
どのように書けばいいのか、ポイントはつぎのとおり。
第二新卒のエントリーシートは論理性と具体性を持たせる
新卒採用時のエントリーシートは、社会人としての経験がない前提で構成されます。
新卒採用の時は自分自身が、どのように評価されて採用されたのかがわからないという方も多いと思いでしょう。
それは無理のない話で、仕事の経験もないうちに仕事に繋がりそうな内容を、想像や推測で書かなければならなかったので仕方がありません。
新卒採用時には、学生時代に打ち込んだスポーツ・勉強した科目・サークル活動の内容などを中心に、構成されているエントリーシートとなるでしょう。
ですが第二新卒のエントリーシートは、社会人としての転職ですので、一般的な職務経歴書と同じ感覚でエントリーシートを作成することが求められます。
この職務経歴があることが、第二新卒の大きなアドバンテージとなります。
日本の企業では、正社員で大学卒業時に採用された若者を高く評価されますよね。
大学をしっかりと卒業して、新卒で就職した人物は、仕事をする意欲が高いとみなされるためです。
これを活かさない手はありません。エントリーシートを作成するときには、具体的な職歴を交えながら「なぜ現在の会社を選んだのか」を盛り込みましょう。
もちろん退職しようとしているのは間違いないので、前向きな理由で転職を志していることが分かるようにしてください。
履歴書・エントリーシートには論理的な説明を盛り込もう
企業が人を採用するときに、重視しているのは「なぜそのような行動をしたのか」を的確に説明できるかです。
昨今ではロジカルシンキング研修なども活発に行われていますが、いまの社会人に求められる人材像は自分で考えて行動することができる自立型の人材です。
論理的に自分の仕事を説明できるかは面接時に重視され、エントリーシートでも当然よく見られています。
これまでどのような仕事をしてきたか、なぜ現在の会社を新卒のときに選んだのか、なぜ転職をしたいのかを論理的に書くようにしましょう。
履歴書でアピール!企業が求める第二新卒の人材とは
第二新卒は比較的に採用されやすい年齢層の人材ですが、内定をもらうためには、やはり実力が必要でしょう。
企業は人材を求めてはいますが、だれでもいいわけではありません。
自社に貢献してくれる、優秀な人材を求めているわけです。
そのため企業が求めているのが、どんな人材なのかを理解し、しっかりと履歴書・エントリーシートでアピールすることが大切だといます。
第二新卒に求める人材像は2つの種類に分かれる!
第二新卒の場合には、ほかの中途採用者同様の人材を求める企業と、これから育てるための人材を求める企業の、2つ種類に意図が分かれます。
言い換えると即戦力が欲しい会社と、将来の幹部候補生として、育成を前提とした人材を採用したいという会社に分かれるということです。
理想的なエントリーシートは、この2つを満たすようなエントリーシートを作成することです。
なぜこのように採用スタンスに差があるのかといえば、企業によって人材を育成する資金や時間の体力に差があるから。
お金と時間に余裕のある体力のある企業であればあるほど、第二新卒者を育てる体制や教育制度が整備されています。
反対にすぐに採用した人材が即座に戦力になってくれないと困る、というような企業であれば、人を育てるよりもいい人材を雇った方が早いと考えているのです。
即戦力として活躍してくれなくては困るし、そうでなければお金がムダになると考えて採用しない会社もあります。
第二新卒での採用であっても、企業の求める人材によって、採用スタンスにこれだけの差があることを覚えておきましょう。
どんな環境にも馴染める、新卒者と同じような柔軟さ、そして即戦力ともなれるという実力の両方をアピールできれば、その会社がどちらの採用方針でも優遇される可能性があります。
企業が求めている人材のタイプを見分ける方法
採用スタンスの差を見抜くためには、会社の規模と創立からの年数で、ある程度は見分けがつきます。
創業したてのベンチャー企業や中小企業などは、つねに成長しているので慢性的に人手不足かつ、人を育てる時間などないため、即戦力を求める傾向です。
大企業であれば、それだけ社員を養えるだけの体力があり、自社の風土を壊さず馴染む人を求めるため、比較的ゆっくりと育ててくれる傾向にあります。
受けようと考えている企業が、どのような人材を求めているかを、事前によく研究するようにしましょう。
もちろん面接時の対応や会社の雰囲気からも、ある程度は察知することもできます。
具体的かつ論理的な第二新卒のエントリーシートの書き方これだ!
第二新卒の履歴書・エントリーシートは、具体的でかつ論理的である必要があると説明しました。
社会人として理路整然とした自己PRは欠かせないもの。
ここではわかりやすく具体例を挙げます。
メーカー営業勤務のAさんの場合
Aさんは22歳で大学を卒業し、新卒で就職した現在25歳の正社員です。製造業(メーカー)の営業職で勤務している設定。
製造業(メーカー)の営業職は嫌いではありませんが、思ったほど給料もよくありません。
また決まった営業先にしか行けないことや、売り上げを上げても成果を出していない人と、待遇が大きく変わらないことに不満を抱いています。
そこで彼は大きく稼げる可能性がある、商社の営業職へ転職をすることにしました。
このような場合、どのようなエントリーシートにする必要があるのでしょうか。
Aさんの履歴書作成のポイント
大事なことは過去に上げた実績から、未来の可能性に繋がるビジョンを転職先に提示することです。
彼はこれまで支店ではトップの売り上げを何度も記録しています。入社したてのころから成果を出すことができておりとても優秀だといえるでしょう。
ですが商社への転職となれば、同じ営業職であっても、仕事の内容はまったく変わってきます。
メーカーの営業職は、自社で製品を製造した製品を納期調整をして販売するなど、どちらかというと調整役であることが多いです。
商社はメーカー営業とまったく違い、商品を仕入れて売るのが仕事。どんな製品を扱う商社なのかをよく見極めておく必要があります。
メーカー営業よりも、幅広い商品の知識が必要となりますし、対人コミュニケーション力もさらに求められます。
エントリーシートの例文
例文
私はこれまで、メーカーでの営業職として3年間仕事をしてきました。
新卒採用のときメーカーを選んだのは、日本は製造業で成り立つ国であり、モノ作りをしている企業で仕事がしたいと考えたからです。
しかし、営業職として仕事をしているうちに、より大きな成果を上げることができる商社の仕事に興味を持ちました。
メーカー営業は内向きの仕事が多く、取引先も既存の取引先との仕事が多いかったです。
やりがいは感じていますが、メーカーの中では営業職があまり重要なポジションにいないと感じました。
そこで商社の営業職こそが花形という考えに興味を持ち、商社でより多くのお客様にに商品を売るような営業職として活躍したいと考えました。
現在の職場でも、つねに上位の成績です。
売上で1位をとるために工夫した点は、自社商品の知識を徹底的に覚えることや、相手の立場に立った仕事をすることに徹したことが、今の結果につながったと考えております。
これまでメーカー営業職で経験してきた、地道な営業活動をコツコツと続けられる能力を発揮し、御社でも営業職として活躍したいと考えています。
エントリーシートの記入ポイント
なぜ新卒採用のときに、その会社を選んだのか?
自分は何ができてどのような実績を残し、転職後はどのように活躍していきたいかなど、未来の可能性とうまくつなげてください。
そうすれば、書類選考に通る可能性がグッと高まります。
履歴書は手書き?パソコン出力がいい?
履歴書は会社が面接時に指定してこない限りは、パソコン出力と手書きのどちらでも問題ありません。
古くからある会社であれば就業規則の採用条件に「社員として採用されたるものは、手書きの履歴書を提出すること」と指定されている会社もあります。
このように採用条件に、手書きの履歴書が必要とされている会社であるならば、当然手書きで提出する必要があるので、人事担当者から面接前に連絡や特記事項という形で知らせてもらえます。
そうでない場合は、パソコン出力でもとくに気にする必要はないでしょう。
手書きやパソコン出力を気にするよりも、内容で勝負したいところですよね。
履歴書の写真はどういったものが好まれる?
人事関係者の中では、書類選考のとき【履歴書の写真を最初に見る人事は三流】という言葉があります。
履歴書の写真だけ隠して、その人の情報だけ見るということを意識的にしている人事部員もいます。
それだけ人の顔が与える印象は心理的に影響が大きいのです。そのためいきなり写真を見ないようにしている採用担当者もいるほど。
結局のところ、最後は写真を見るのですが、それだけで不採用になることはまずありません。
最低限は頭髪を清潔に整えて、スーツ着用の標準的な写真で問題ありません。写真で採用結果に差が出ることはないのです。
履歴書とエントリーシートはフォーマットを作っておこう
第二新卒の転職でオススメなのは、履歴書とエントリーシートのフォーマットを、パソコンで作成してしまうことです。
第二新卒の採用が活発化してきたこともあり、求人がたくさんあります。
企業を受ける度にイチから書類作成をしていたら、貴重な時間を失ってしまいます。
転職エージェントのサポートが便利
オススメは転職エージェントから入手するか、転職サイトにフォーマットがアップしてありますので、それを活用することです。
転職エージェントなら、キャリアコンサルタントとの面談や登録時の情報をもとに、面接を受ける企業ごとにベストな履歴書やエントリーシートの書き方を指導してくれます。
もちろん履歴書とエントリーシートの添削もサポートしてくれるのでオススメです。
手書きの履歴書を要求する会社もありますので、その場合には、手書きの履歴書を日付だけ空けて必要事項は埋めてしまい、何枚かをストックしておきましょう。
第二新卒のための履歴書・エントリーシートまとめ
第二新卒枠での転職は年齢的にも限られた、期間限定の大チャンスゾーンです。
こうしている間にも、いい求人はどんどん埋まっています。チャンスを逃さない様に準備をして行動に移りましょう。
第二新卒の転職は今すぐ行動することで「よい求人との出会いを見逃す機会損失を、いかに減らすか」「タイムリーに優良求人を捕まえる事ができるか」がとても大切です。
仕事をしながらの転職活動で忙しい・・・という人はなおさら、転職エージェントのサポートが不可欠です。
限られた貴重な時間を無駄にしないように、ぜひ第二新卒専門の転職エージェントを活用して転職成功を目指しましょう!
第二新卒の方にオススメの転職エージェントは、下記の記事でくわしくご紹介していますので、ぜひチェックしてみてください。